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ONE LOVE ⑮

Hはユリの前では努めて明るく振舞っていたが、今後の自分の仕事について思いあぐねていた。
日本、台湾、香港からオファーはかなりあったが、乗り気になれずにいた。
ある日の夕方、ユリは買い込んだ食材と数枚のDVDを抱えて帰宅した。
Hは窓の側で本を読んでいた。
キッチンで冷蔵庫に食材を入れていると、ユリの携帯が鳴った。
「もしもし・・・」
事務所の社長からの電話だった。
「全く!Hのやつ!携帯はいつでもつながるようにしとけって言ってるのに!
H、いるんだろう?」
いつものように挨拶なしの社長の声にユリは笑いをこらえてHを見た。
Hはなに?という顔をした。
ユリはくすくす笑いながら携帯をHに渡して小さな声で「社長からよ」と伝えた。
「Hか?よく聞けよ!」
電話口で紙をめくるような音がした
「CLOWDY HORIZONが、お前たちの映画が、カンヌ映画祭のコンペティション部門にノミネートされたぞ!」
「え?」
「社長?何ですって?!」
「カンヌだよ!カンヌ!全く 携帯がつながらないってどういうことだ・・・」
社長の言葉を最後まで聞かずにHはユリの携帯をソファにポーンと投げるとユリに叫んだ。
「ユリ!カンヌ映画祭のコンペ部門にノミネートされた!」
そう叫ぶと、驚いてポカンとしているユリを抱きしめた。
Hに強く抱きしめられながらユリはもう一度Hに聞いた。
「ほんとなの?H?ほんと?」
Hはユリを抱きしめてる腕にさらに力をこめた。

自分たちの映画を認めてもらえた事が素直に嬉しかった。
ついさっきまで、Hは少しずつ自分の気持ちを前向きにさせる方法をさがしていたが、この信じられない事実がそんな努力をどこかへ吹き飛ばしてしまった。

韓国の映画の質の高さは最近、世界中で評価されカンヌ映画祭でも昨年「オールドボーイ」がグランプリをとったことは二人ともよく覚えていた。
今年も韓国からカンヌのコンペ部門には自分たちの映画のほかに2つがノミネートされていると聞いたばかりだった。
そのどちらもヒットし国内で高い評価を受けていた。
後日、国内の映画誌にはカンヌ関連の記事として、Hとユリの「CLOUDY HORIZON」は付けたしのように書かれていた。

Hは役者人生の中でいつか自分もレッドカーペットの上を歩きたいと思っていたが、こんなに早く、突然実現したことが信じられなかった。

一ヶ月後のカンヌ行きまでの準備は楽しかった。
M監督は撮影中の仕事があり、シンガポールから直接現地入りするため、Hとユリはインターネットで会場周辺の安いホテルを探していた。
予定としては、カンヌに到着してから4日後の授賞式に参加し、その日の最終便で帰国するというものだった。
M監督の好意で便利のいい会場のすぐ近くの高級ホテルに泊まろうと申し出があったが、二人は当初のとおり、少し不便な、あまり高級ではないホテルをブッキングした。

カンヌに行く2週間前に、ユリのNYの母親から大きな荷物が送られてきた。
あけてみると、目のさめるようなローズピンクのジバンシーのドレスと靴などの小物が一式入っていた。
「Congraturation! H&Yuri. We are proud of you!」と書かれたカードと共に。

当日、二人は、カンヌに向けてエアフランスに乗って仁川空港を飛び立った。
海外に二人で行くのはユリの両親に会うために行ったNY、そのすぐあと短い休暇を楽しんだカナダについで3回目だった。
飛行機の中で、自分たちがノミネートされたことも嬉しかったが、この際、カンヌの4日間で、他のノミネートされた作品や招待作品などできるだけ見て回ろうと話し合った。
映画好きの二人は、招待状に同封された出品作品のリストを見ながら、
「この監督の作品はね・・・」とか
「これが最有力候補らしいよ・・・」などと睡眠もとらずに、体をぴったり寄せ合っていつまでも話をしていた。

約8時間でカンヌに到着すると、抜けるような青空だった。
ユリは高校時代2年間だけフランスにいたことがあり、町中がフランス語にあふれているのを見ると、フランス映画をむさぼるように見ていた当時を思い出しテンションがあがった。
南フランスのコートダジュールの高級リゾート地、カンヌを舞台に繰り広げられる映画の祭典・・・
会場前の階段に敷き詰められた真紅のカーペットをゆっくり上るスター達・・・
自分たちも明日の夜にはドレスアップしてその階段を登ることになるなんて・・・
Hもユリもホテルに向かうタクシーの中で手を握りながら感慨にふけっていた。

ホテルに着くとユリは、Hのタキシード、シャツ、カマーバンド、バタフライなど一式と自分のドレスをしわにならないようにベッドに並べ始めた。
母親の贈ってくれたドレスは思い切り体のラインを強調するピッタリしたロングドレスだった。
背中も大きくあいており、ユリは身に付けるのに多少勇気が必要だった。
Hはドレスをチェックしているユリに
「これを着た君ってどんな感じなのかな?セクシーなんだろうね」
と楽しそうに言った。
ドレスが到着した時にユリの母親にお礼の電話を入れたとき、
「大胆なドレスでびっくりしなかった?」と母親が聞いた。
昔から母親が懇意にしているスタイリストに「カンヌ映画祭で着る娘のドレス」を探してもらったら、ユリをよく知っている彼が
「カンヌだったら、これくらい大胆なドレスでちょうどいいくらいですよ」と決めてきたのが、このジバンシーのドレスだったと言った。
「そうよね。ママがこんな大胆なデザインを選ぶわけないわよね」と笑ったことを思い出していた。
Hが更に言った。
「これを着た君をみんなに見せるのがちょっと悔しいような気がするよ」と茶化した。
Hは今までの役者生活の中でタキシードを何度も着る機会があり、何着も持っているうちから今回はユリのドレスの雰囲気にあわせて、ヨーロピアンスタイルのグッチのタキシードにした。
持ってきた荷物を整えると二人はホテルを出てカンヌの喧騒の中に身を投じた。
世界中の映画関係者で街はにぎわっていた。
「SCREEN誌」でいつも見る有名俳優、女優、監督などを見かけることもたやすかった。
スケジュールを見るとHとユリの「CLOUDY HORIZON」はハリウッドの大作と同じ時間帯、明日の夜9時からの上映とあり、記者会見もその後の同じ時間であることを確認すると、少し気落ちしたが、すぐに気をとりなおしレッドカーペットを歩く自分たちに思いを馳せた。
レストランで二人はワインを飲み、軽く夕食を済ませてホテルに戻ると、M監督からのメッセージが残されていた。
「さっき会場前のLホテルに到着しました。明日の朝から出品作品のチェックに行こう!
ロビーに10時集合!」とあった。
M監督も、Hとユリ同様、一映画ファンとして、自分たちのノミネートの重要さより、わくわくした思いが強かった。
その夜、ベッドでHとユリは、今回のカンヌ行きを心から喜んでくれたスタッフ達のことを思い出していた。
「今回の仕事をして、映画作りに参加してよかったと思ってます!」
「自分がこれほどわくわくした思いをしたことはなかった!」
「また、ぜひこのスタッフでやらせてほしい!」
「カンヌで自分たちの分も楽しんできてください!」
と口々に言ってくれた。
もちろんHもユリも同じように感じていた。
苦い結果に終わってしまったが、カンヌに来れたことで報われた思いがあった。

翌日 10時にM監督の逗留している会場前のホテルのロビーで落ち合うと早速 会場内の上映作品をできるだけ見ようと、すぐ会場入りし、出品リストを見た。
フランス語で書かれたパンフレットしかなく、M監督は英語のがあるはずなんだが・・・と残念がった。
ユリはフランス語がわかるが、上映作品の説明になると、M監督もHも英語でなければ
ほとんど理解できなかった。
ユリは、
「あそこにRECEPTIONがあるから 聞いてくるわね」と言ってHとM監督を残して
会場内の入り口にあるその場所に戻っていった。
その途中で、ユリは急ぎ足で自分のほうに向かって歩いてくる中年の白人男性とぶつかってしまった。
彼は手に荷物をたくさん抱えており、見たところ多くはパンフレットやレポート用紙の類のようだったが、それらが通路にちらばってしまった。
彼は「EXCUSE MOI!」とフランス語でユリに謝ると、急いでちらばった書類を集め始めた。
ユリも一緒に手伝った。
「これで全部ですか?」とユリが流暢なフランス語で話しかけると、その男性が
「え?ああ・・ありがとう。あなたも今回の出品作品の関係者ですか?」
と彼が聞いた。
ユリは
「OUI!私たちは韓国から、「CLOUDY HORIZON」でコンペ部門にノミネートされているんです」
それを聞くと彼は驚いて
「そうですか!・・・ノミネートおめでとうございます」と言うと、また急いでどこかに走っていった。
走り去るその中年フランス人男性の後姿を見ながら、RECEPTIONに行き、ユリはM監督とHのために英語で書かれているパンフや会場案内などを調達して彼らの待つ場所に戻った。

映画祭と並行して行われるマーケット(国際映画見本市)も世界最大の規模で、それらの案内をするブースもにぎわっていた。
3人は上映スケジュールを見ながら、自分たちがレッドカーペットを歩く午後8時ごろから逆算して夕方5時まで、できる限り作品をみることに時間を費やした。
M監督もHもユリも、それぞれの作品の質の高さに今更ながら驚き、また自分の好きな作品の志向が3人ともちょっとずつ違うので、遅いランチをしながら見た作品の批評を言い合った。
「まあ 俺たちの作品には負けるけどね」と作品を批評するたびにM監督はこのフレーズを言い、その都度Hもユリも大笑いした。
夕方、HとユリはM監督と別れ自分たちのホテルに戻り、最大のイベントである、レッドカーベットを歩くための準備を始めた。
Hはホテルで買った、ローストビーフサンドをつまんでいたが、ユリは全く食欲がなかった。

Hはタキシードを着るのに、本人も慣れているし時間もかからないので、のんびりできたが、ユリに関しては時間がかかった。
まずシャワーを浴びて髪を乾かす。
カンヌに来る前に、「CLOUDY HORIZON」のメイク担当の女性がユリのドレスに合うメイク、パーティ用のメイクをTV局のメイク室で教えてくれた。
ヘアスタイルの感じ、アイメイク、チーク、ホワイトの入れ方、口紅の色とひき方ETC・・・
そして必要な化粧品を一式揃えてくれた。
ユリはそのときのアドバイスを思い出しながら慎重にメイクをしていった。
通常は俳優や女優にはスタイリストや専門のメイク担当が帯同するのであろうが
カンヌ内の美容サロンはすべて予約も取れないだろうし、ユリは自分でやるしかないと思い、彼女にきちんと教わったのだった。
髪の毛を大きめのロットでゆるくカールさせたあと、髪を束ねてUPにし、くずれないように教えられたとおりのポイントをピンで押さえた。眉もいつもより少し角度をつけ、ドレスに負けないようにした。アイメイクは特に念入りに、ユリの大きくてきれいな目を生かすように、けばくならないように慎重にアイラインを引いた。
ドレスの色に合わせた口紅をつけるとメイクが完成した。
胸のふくらみが強調されたカッティングで、背中も大きくあいているドレスなので上半身にも少し光るボディローションをつけた。
こういったドレスは下着のラインが見えないようにする必要があり、大きく開いた背中にブラの跡が残らないようにユリは昨日から落ち着かないヌーブラですごしていた。
ドレスを着て、鏡の前で前と後ろと横、そしてメイクを再チェックして、すべて完了した。
両耳にHからプレゼントされたパールのピアス、首には母親から譲り受けた長いパールのネックレスを無造作に真ん中で結わいてバランスを整えると、はじめて大きなパーティに参加する実感が湧いてきた。

すでにタキシードを着てベッドに座って、テレビで流されるカンヌ情報を見ていたHは、ローズピンクのぴったりしたロングドレスを着たユリの姿を見ると、指笛をならしてユリに抱きつこうとした。
「ユリ・・・完璧だ!」
「キスしちゃだめ・・・だよね?」
ユリはいたずらっぽく微笑むとHに軽くキスをした。
カンヌには女優やセレブなど、美しい女性であふれていたが、Hはユリを見て、自分のパートナーこそ誰にも負けない、一番美しい・・・と思った。
Hは女王様にかしずく家来の様にうやうやしくユリの手を取るとその手にキスをした。
「君と二人でカンヌに来れるなんて、夢の様だね」

二人で腕を組んでホテルを歩くと、皆ユリの美しさを見て振り返った。
ヨーロッパ系の参加者が圧倒的に多いだけに余計にユリの美しさが目立つことになった。
M監督はホテルのロビーでユリを見て、
「C’est Manifique!」と叫んだ。
ユリを真ん中にM監督とH、三人は腕を組んでレッドカーペットの側まで来た。
自分たちの前にハリウッドの大作の監督と主演俳優達が大勢のカメラマンのフラッシュを浴びていた。
彼らにむかって歓声が上がっていた。
彼らが最上段にあがり、手を振ると更に歓声があがった。
そしていよいよ 三人の番だ。
さっきまで大勢いたマスコミ達はハリウッド映画のメンバーを追って散って行った。
閑散としてしまったことにユリは気後れしたが、Hがユリを見て
「さあ!レッドカーペットだよ!ユリ!」と言って組んでいるユリの手をぽんぽんと叩いた。
何人かのマスコミが「作品名は?」とか「コンペ部門?」とかささやいているのが聞こえた。
M監督、ユリ、Hは三人で腕を組んで ゆっくりゆっくり、階段を登って行った。
苦労した映画作りも今は楽しい思い出。
三人とも最後にこんなすばらしい思い出をプレゼントされて本当に報われた思いをそれぞれ抱いていた。
三人とも子供の様に階段の数を数えながら、最上段に登った。登りきった。
そして顔を見合わせて同時に後ろを振り返った。
振り返った途端、一斉にフラッシュの嵐を浴びた。
目をあけられないほどのフラッシュだった。
階段の下にはいつの間にか百人、いやそれ以上のマスコミ関係者、カメラマン、一般ギャラリーで埋め尽くされていた。
ギャラリーの歓声、記者の掛け声、カメラのフラッシュ・・・
三人は何がおきたのか呆然としていた。
ユリはHの顔を見て「何なの?」と言う顔をした。
映画祭のスタッフは三人に「手を振って答えてあげてください!」と言われ はっとした。
ぎこちなく手を振り始めた三人に対してまた歓声が沸き起こった。
さっきのスタッフがM監督に新聞のコピーを差し出して
「私もこれから見させてもらいますよ。楽しみです」と言った。
M監督はフランス語で書かれたその新聞をユリに渡して
「何が書いてあるの?」と言った。
ユリがそれをもらって読むとそれは、カンヌ上映作品すべてを三人の批評家で手分けしてコメントしてある最新版号外だった。
今日の4時にUpされたものだった。
M監督の「CLOUDY HORIZON」については辛口批評で有名な(そう書いてあった)HL氏によって書かれてあった。
ユリはその批評家の顔をみて、
「あ、この人、あそこで私とぶつかった時の・・・」とつぶやいた。
彼の担当する七作品のうち、「CLOUDY HORIZON」については一番めだつようにレイアウトされており、
この作品だけコメントの枠が大きくとってあった。
星取表も全作品中、たった一つだけ五段階の五がつけられていた。          
その彼のコメントにはこう書いてあった。

「このすばらしい作品が韓国内で単館上映のみ、という現実を知ったとき、ひどく落胆した。この映画は世界中の人に見てほしい。原作の素晴らしさ、演出の素晴らしさ、主演俳優の素晴らしさ、それらがベストな相乗効果をかもし出している。この現場に立ち会えたスタッフは皆、映画作りの幸せを共有できたであろう。現実を俯瞰する大らかさ、家族への愛、大地に根ざした生命力が息付いている、切ない人間賛歌である。そして・・・
この作品のシナリオ、音楽を担当した才能あふれる美しい女性が主演俳優H氏の恋人であることに軽いジェラシーさえ覚える。」とあった。
M監督とHはユリになんて書いてあるのかせかした。
ユリが二人に内容を伝えている間もフラッシュの嵐は続いた。

この号外がUPされてカンヌの会場に配られたことを三人は全く知らなかった。
これらの批評は今日、インターネットで配信され、明日「ル・モンド紙」に掲載されると聞いた。
三人は上映予定の会場まで歩き始めたが、その間もマスコミたちが彼らのまわりを取り囲んでうまく歩けないほどだった。
試写会場につくと、すでに満員の客が上映を待っていた。
チケットはとっくに売り切れ、急遽明日と明後日、二回ずつ追加上映されることになった。
満場の拍手に迎えられ、試写が始まった。
会場の真ん中に座った三人は改めてこの自分たちの映画を見返して、それぞれの思いを胸に抱いていた。
映画が終わると、観客は涙をぬぐいながらスタンディングオベージョンで彼らを讃えた。
3人は真ん中で立ち上がってそれに答えた。
拍手はいつまでも鳴り止まなかった。

翌日、この映画の買い付けが殺到し、3人は寝不足を押してブースに行った。
買い付けの契約書などもちゃんと用意してなかったため、昨日、ソウルの事務所に電話して今日の夕方にはHの事務所の社長がカンヌに来ることになっていた。同時に事務所からすぐフォームをFAXしてもらい、とりあえず「仮契約」という形でしか扱えなかった。
仮契約だけで一挙に20カ国から買い付けの予約が入り、3人は一日中ブースを離れることができなかった。
その間に記者会見に何度も応じ、とりあえず開放されたのは夜12時をすぎてからだった。
3人はカンヌのクロワゼット通りのカフェで今日初めての食事をとった。
空腹さえも感じることのできない一日だった。
ワインとチーズを頼み、メインディッシュが来るまでの間、3人とも何も話すことができないほど疲れていたが、その間も3人それぞれにサインをねだる客がいて、なかなか落ち着くことができなかった。
M監督がぼそっと言った。
「だから言っただろう?俺たちの映画が一番だって・・・」
Hもユリも何も言わなかった。

二人がホテルに戻ってきたのは真夜中の2時を過ぎていた。
あす、カンヌの受賞式が夕方5時から始まり、それに出て最終便で帰国する予定になっている。
明日も授賞式まで記者会見の要請がいくつか入っていた。
買い付けのオファーも今日、すべての依頼に対応できなかったため、多忙な一日になることが予想された。

ユリは疲れてベッドに倒れこんだHの隣に腰掛けて、
「こんなことってほんとにあるのね・・・神様ありがとう・・・」と言った。
Hは傍らに座るユリを自分の方に強引に抱き寄せると、そのまま寝息を立て始めた。
by juno0501 | 2007-02-08 01:25 | ONE LOVE ⑮
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